内戦をのがれて

_DSC2947   ハーディー君 シリア出身 4歳

ハーディー君は昨年の夏、お父さん・お兄ちゃんとともに内戦の続くシリアからヨルダンの首都アンマンへ避難してきました。 彼は生まれてすぐ脳に障がいを抱えており、いまだに立って歩くことが出来ません。 シリアにいた頃は病院に通っていましたが、アンマンへ避難後、難民登録が完了するまでは十分な支援を受けられず、病院へも行けませんでした。

ヨルダンでシリア人難民登録をすると、働くことが禁止され、政府から支給される生活必需品と交換できるチケットが収入源となります。このチケットだけで生活して行くことは厳しいため、難民登録をせずに働くことを選ぶシリア人もいます。しかしハーディー君のお父さんは、シリアで銃撃を受け片足が不自由になってしまったため、働いて十分な稼ぎを得ることが困難です。

こういった家庭は、シリア難民においては珍しくありません。彼らは親類・知人を頼りに、テント生活を強いられるシリア人難民キャンプから、アンマンなどの都市部へやってきます。

病院に通えず、装具もシリアから持ち出せなかったため、膝立ちで歩く癖がついていたハーディー君。

「元々足の力はあり、まだ若いため、リハビリをすればきっと歩けるようになる。」と、同行した作業療法士の協力隊員。

彼女は、曲がりづらくなっていたハーディー君の足首のストレッチなど、家族にリハビリ方法を伝えました。お父さんも真剣に聞き、ぎこちない手つきながらもストレッチを行います。

彼女はその1週間後、もう一度ハーディー君の家に行き、彼が立ってみたくなるように壁におもちゃを取り付けたり、家具の配置を換えてみるなど、すぐに出来るリハビリ環境づくりを行いました。

さらに1週間後、ハーディー君のお父さんから連絡が来ました。

「息子がなにもつかまらずに立ち上がった!」

その様子を撮影した動画とともに。

子どもの可能性は計り知れません。

しかし、もちろん十分なリハビリ環境にはほど遠い現状です。

内戦は、子どもたちから成長の機会を奪い続けています。

シリアの平和を願って止みません。

 


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